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SUPER FORMULA Rd1 SUZUKA 2015年4月19日 <決勝>

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予選  ▶ 決勝
天候:曇り | コース状況:ドライ
SUPER FORMULA 決勝
#38 石浦 宏明 5位 / #39 国本 雄資 17位

 日差しが暖かく感じられた予選日と変わり、決勝日は明け方からの雨で幕を開けた。朝9時5分からスタートしたフリー走行は、気温15℃、路面温度18℃。レースウィークで初めて、ウェットコンディションでのセッションとなり、P.MU/CERUMO・INGINGの2台はそれぞれウェットコンディションにアジャストしてマシンの感触を確かめたが、石浦が13番手タイム、国本が17番手タイムと、いまひとつ振るわない結果となった。なんとかシーズンオフの調子の良さを取り戻したいチームは、再び決勝に向けてマシンセッティングを見直していくこととなる。ただ、天候は回復傾向にあり、「SUZUKA 2&4 RACE」として開催されている今大会は、SUPER FORMULAの決勝レースが始まるまでに2輪とF3の決勝レースが入っていた。14時15分、レース前のウォームアップ走行が始まるころには路面は完全に乾き、気温は18℃、路面温度も24℃と上昇。予選時に近いコンディションになったことで、このウォームアップ走行では石浦が3番手のタイムを記録し、決勝レースに弾みをつけた。

 15時4分。決勝レースがスタート。4番グリッドの石浦は絶妙なホールショットを決めてポジションアップに成功した。しかし、スタートでエンジンストールし石浦の後ろまで下がっていた山本尚貴が猛追。2台はともにオーバーテイクシステムを使いあって激しいバトルを見せ、石浦は2周目の1コーナーまで懸命に抑えていたが、2コーナーの先でわずかに競り負け4位にポジションを戻すことに。その後レース序盤は上位3台にじりじりと引き離され、逆に背後に5番手のナレイン・カーティケヤンが迫る苦しい展開となったが、石浦は冷静に対応し、その差を0.5秒以内に縮めないまま周回を重ねていった。43周で争われるレースは、順位がこう着状態のまま折り返し地点を迎える。石浦はピットインのタイミングを、後ろを走るカーティケヤンが入った翌周とチームに伝えていた。30周を終えて、カーティケヤンがピットイン。次の周にピットインを控えた石浦は、このインラップで猛プッシュを図ったが、前を走る周回遅れに阻まれ思ったほどのラップタイムを刻めずにピットに入ることになった。チームは給油・タイヤ交換合わせて13秒と素早い作業で石浦をコースに戻したが、アウトラップの冷えたタイヤで背後に迫ってきたカーティケヤンを抑えきることができず、先行を許してしまう。さらに、石浦の翌周にピットに入ったジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ、タイヤ無交換を敢行したジェームズ・ロシターの2台が石浦の前に入り、全車がピット作業を終えた時点での順位は7番手と、レース前半からポジションを下げる結果となった。しかし、タイヤ交換をしていないロシターと、それを抜きあぐねているオリベイラが競り合いを始め、石浦にはまとめて2台をかわすチャンスが巡ってくる。この3台の争いはレース最終ラップまで続いたが、41周目のシケインで、オリベイラとロシターが接触。ロシターはコースを外れ、オリベイラも挙動を乱したことで石浦は一気に近づき、コントロールラインを通過した時にはほとんど並びかけるまでに近づいたが、前をこじ開けることはできず、7番手のままファイナルラップに入った。このままの順位でチェッカーを受けるかと思われたが、ロシターが突然のスローダウン。さらに、3番手を走っていた山本もマシントラブルによりストップし、石浦は5位に順位を上げてフィニッシュ。タフなレースで貴重な4ポイントを獲得した。

 一方、予選8番手の国本は、スタートでエンジンストールを喫し、最後尾まで下がってしまう。ここから挽回を図りたい国本だったが、前を走る平川亮にブロックされ、思うようにペースを上げていくことができず、27周を終えたところでピットイン。周りとタイミングをずらし、前がクリアな状態でペースを上げていく作戦に出たが、ピット作業で一瞬炎が上がるなど、作業ミスから大きなタイムロスを作ってしまった。再びコースに戻った国本は、トップから1周遅れの17位でチェッカーを受けることとなった。

 

 シーズンオフのテスト状況から考えると、歯車がかみ合わず速さを見せられない週末となったチーム。次戦、久々に国内最高峰フォーミュラのレースが行われる岡山国際サーキットでの挽回を誓う。

 

2015年SUPER FORMULA Round1 決勝ドライバー/#38 石浦 宏明

 「スタートはそんなに悪くなく、1台をパスすることができました。後ろに山本選手がついてきたのですが、ヘアピンを立ち上がったあたりでだいぶエンジンパワーに差を感じましたね。それで、ストレートに戻ってきたときにオーバーテイクシステムを使ったのですが、向こうも使ってきたことで競り合いになってしまいました。その後は、ガスを積んだ状態だとなかなかペースが上がらず、前に追いつくというよりも後ろを抑えている状態でレースが進んでいきました。ピットインに関しては、後ろとのギャップを作ってピットに入ろうとしたところを、周回遅れに阻まれてしまい、上手くいきませんでした。全体的にペースがあまり良くない中で頑張って走っていたのですが、流れが上手くきませんでした。シーズンオフのテストでは調子が良かったように感じていたのですが、実際レースを戦ってみて、あまり速くなかったので、次に向けて、クルマのセットアップを考え直さないといけません。次戦までにペースアップしていけるよう頑張ります」

 

2015年SUPER FORMULA	Round1 決勝ドライバー/#39 国本 雄資

 「朝、フリー走行のウェットでの感触はあまり良くなかったのですが、路面が乾いてきて、(レース)直前のウォームアップ走行ではそんなに悪くない手ごたえを感じました。スタートは、ギアを1速に入れたのですがなぜかはじかれて、ニュートラルになってしまいました。一瞬のことで、何が起きたのかよくわからなかったです。最後尾に下がってからは挽回しようと思いましたが、前のマシンに引っ掛かる形で思うように走れず、逆にタイヤを傷めてペースが上がらなくなってしまいました。その影響もあって、あの周にピットインをしました。そのあと、前後にクルマがいない状態でのペースやマシンのバランスは悪くなかったと思います。今シーズン1レース走ったことで、やらなければいけないこと、改善しなければいけないことが見えてきました。次戦の岡山ではもう少しいいレースができると思います。SUPER FORMULAでは初めてレースすることになりますが、僕もチームもミスなく、いい週末が送れるように準備をしたいです」

2015年SUPER FORMULA Round1 決勝監督/立川 祐路

「まず38号車に関してですが、きちっとレースはできたものの、ペースが今一つで苦しい展開になりました。そんな中でなんとか5位に入り、開幕からポイントを獲得できたのはほっsとしています。しかし、我々が目指しているのはこういう場所ではありません。セットアップ含め、もう少しレベルアップが必要だと感じました。シーズンオフの調子の良さを出せなかったので、次戦に向け、様々なものを見直す必要があります。39号車に関しては、スタートでのエンジンストールが悔やまれます。さらにピット作業でのミスもあり、上手くいかないレースでした。途中のペースについて、悪くないときもありましたが、やはり2台とももう少し、早さが欲しいところです。次戦の岡山は、ドライバーも得意としているコースです。しっかり優勝争いできる位置に戻れるよう、見直していきたいと思います。この岡山は久々のレースになるので、どのチームにもチャンスがあると思います。そのチャンスをしっかりとつかめるように頑張ります」

RACE CALENDER

  • ▶ R1 SUZUKA 4/18-19
     
  • ▶ R2 OKAYAMA 5/23-24
     
  • ▶ R3 FUJI 7/18-19
     
  • ▶ R4 MOTEGI 8/22-23
     
  • ▶ R5 AUTOPOLIS 9/12-13
     
  • ▶ R6 SUGO 10/17-18
     
  • ▶ R7 SUZUKA 11/7-8
     
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