INGING MOTORSPORT

FORMULA NIPPON ROUND 2 MOTEGI 2012年5月12日 <予選>

ranking result photo
予選  ▶ 決勝
天候:晴れ | コース状況:ドライ
公式予選総合結果
#38 平手 晃平 11位/#39 国本 雄資 13位

 すがすがしい青空となった5月11日のツインリンクもてぎ。このテクニカルなサーキットを舞台に、全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第2戦がスタートした。今季2台体制となったProject μ/CERUMO・INGINGだが、前回の開幕ラウンドでは惜しくもポイント獲得を逃しているだけに、今大会は是が非でも上位フィニッシュしてポイントを稼いでおきたいところだ。

 サポートレースの予選セッションに続き、午前9時から行われたフリー走行は1時間のセッション。公式予選1回目を経て午後に行われるスペシャルステージ予選で上位グリッドを狙うためには、非常に大切な時間となるが、Project μ/CERUMO・INGINGの2台は、まずセッション開始と同時に平手、国本の順にコースイン。マシンチェックのため国本はアウト&インとなるが、平手はいきなりホームストートを通過し、計測ラップに入ると3周目に1分35秒566にまでタイムアップしてからのピットに。一方国本も2分09秒とゆっくりとしたペースで計測を行うと、再びピットイン。午前9時07分から同15分あたりまで、2台のProject μ/CERUMO・INGINGのマシンはともにピットでマシンチェックやセットアップ修正を行う。

 前後してピットアウト後、連続周回に入った平手と国本。平手はここで1分36秒台で周回、国本も1分37秒009にまでタイムアップ。しかし、2台ともに10〜12番手あたりとポジション的には今ひとつ。さらにピットイン&アウトを行いながら、Project μ/CERUMO・INGINGはセットアップを進めて行く。

 セッションが残り15分を切ったあたりで国本が1分34秒587をマークして一気に8番手に浮上すると、その直後にピットアウトした平手も1分34秒755へとタイムを上げて9番手につけるなど、1周のみのアタックとなるスペシャルステージを意識しながら順調に作業を進めたチームは、国本9番手、平手11番手というポジションでこのフリー走行を終えることとなった。

 予選前日になってから、当初12台のみが出走するはずだったスペシャルステージに全車出走出来ることとなったことで、午前11時10分からの公式予選1回目は午後のスペシャルステージでのアタック順を決定するためのセッションという位置づけになったが、コンディションが一定であれば路面状況が良くなるスペシャルステージ後半にアタックするためにも、この予選1回目で上位に食い込んでおかなければならない。

 ピット出口がオープンとなると同時にコースインしたのは平手。この平手が計測ラップに入った午前11時12分、国本もやや遅れてピットを離れる。ここで平手は1分38秒568、続いて1分35秒293をマークして4番手に、一方の国本はいきなり1分34秒798で3番手にそれぞれつける。中古タイヤでのマシン&コースチェックを終えた2台は、ピットインするとニュータイヤに履き替え、セッション終盤のアタックに備えるが、この間にライバル勢のアタックによって平手は13番手、国本は10番手とそれぞれポジションを下げる。

 セッションが残り5分となった午前11時25分。ライバル陣営の多くのマシンとともに、まずは国本がピットアウト。続いて平手もコースインする。ゆっくりとタイヤを温めた国本は、チェッカー目前に1分34秒204をマークして5番手に浮上。続く平手も1分34秒274で8番手に浮上する。この後1台にかわされた結果、このセッションは平手9番手、国本6番手で終え、いよいよ残るは午後2時25分からのスペシャルステージのみということとなった。

 気温19℃、路面温度32℃で迎えたスペシャルステージ。午後2時25分、まずは予選1回目で最後尾となった嵯峨宏紀からアタックが始まり、Project μ/CERUMO・INGINGでは平手が9番目に登場する。

 ピットアウトした平手は、マシンを左右に振りながらタイヤに熱を入れる。今回のスペシャルステージでは、インラップの翌周にいきなりのアタックを強いられるため、ここでしっかりタイヤを温めておく必要があるのだ。そして翌週、最終コーナーを立ち上がって計測に入った平手は、セクター1を24秒715、セクター2を24秒929、さらにセクター3を24秒895と刻んで行く。ところが、このとき平手は違和感を感じていた。不具合を抱えたマシンは予想以上にバランスが悪く、思い通りのアタックが出来ないまま走行を終えた平手のタイムはトップからコンマ6秒遅れの1分34秒791。平手は残念ながらこの時点で4番手となってしまう。

 そして一方12番目のアタッカーとして登場した国本は、セクター1を24秒217と好タイムでスタートしたものの、続くセクター2では大きくバランスを崩すシーンが散見され、その結果このセクター2で25秒519と大きな後れをとってしまい、それを最後まで挽回出来ず1分34秒917とこの時点での8番手に留まることに。

 走行後、平手、国本ともに不完全燃焼の表情を見せるなど、Project μ/CERUMO・INGINGにとって予想外のスペシャルステージとなってしまったが、この後のアタッカーたちが続々と好タイムをマークしたこともあり、最終的に平手は11番手、国本は13番手というポジションから明日の決勝をスタートすることとなった。明日行われる52周の決勝では、中段グリッドからの追い上げのレースを期待したい。

2012年Round2 予選ドライバー/#38 平手 晃平

 「フリー走行、そして公式予選1回目まではまずまず調子が良かったと思っていたのですが、残念ながら肝心なスペシャルステージでマシンが思うように動かなくて……。ガレージに戻ってから原因が分かったのですが、かなり接戦でタイトな争いの中で、うまく行けばトップ6くらいまで行ける可能性があるのではという手応えがあっただけに悔しいですね。しかし、それでも11番手ですから、まだまだチャンスはあると思います。明日は必ずポイントを獲得出来るよう頑張ります!」

2012年Round2 予選ドライバー/#39 国本 雄資

 「朝から調子は悪くなかったですし、予選1回目のフィーリングも決して悪くなかったのですが、スペシャルステージではセクター2に差し掛かったところでなぜかもの凄くふらついてしまって……。風が少し強かったことが影響していたのかもしれませんが、今はちょっとまだ原因が分からなくて。開幕戦ではポイントが獲れていませんし、明日の決勝ではなんとしてもポイントを獲りたいと思いますが、今日のマシンの感じでは速さはあるものの、少しピーキーな不安定な部分も残っているので、明日のフリー走行などを使って、より決勝で戦えるマシンにしたいと思います。基本的には鈴鹿でもレースペースが良かったので、明日も期待しています」

監督/立川 祐路

 「予選1回目まではまずまずと言いますか、比較的順調だったですし、流れもそれほど悪くなかったと思うのですが、肝心のスペシャルステージで2台共に思ったようなタイムが出せなかったのが残念でしたね。予選1回目などでは特にタイム差という点で、トップの2〜3台は少し抜けている感じはありましたが、それ以降はウチの2台を含めて接戦というか、僅差だっただけに悔しいです。スペシャルステージで後れはとりましたが、必ず明日の決勝では巻き返します。今年は規則が変わり、ピット戦略の自由度がかなり制約されてしまっていますが、それでも的確なタイミングに確実にミスなく給油やピット作業を行うことで順位は上げられるはずですし、ポイントは必ず獲って帰れるようチーム全員で頑張るしかないですね」

ページのトップへ戻る