INGING MOTORSPORT

FORMULA NIPPON ROUND 5 MOTEGI 2012年8月4日 <予選>

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予選  ▶ 決勝
天候:晴れ | コース状況:ドライ
公式予選総合結果
#38 平手 晃平 7位/#39 国本 雄資 15位

 過去2戦、連続で2台そろってポイントを獲得するなど、激戦で知られるフォーミュラ・ニッポンにあって徐々に2台体制のメリットを発揮し、安定した戦いを見せ始めたProject μ/CERUMO・INGING。しかし、さらなる上位入賞、表彰台、そして優勝を目指して行くためには、まだまだ多くのハードルを越えて行かねばならない。平手、そして国本のドライバーコンビはもちろん、チーム一丸となっての好リザルトを目指し、Project μ/CERUMO・INGINGは第5ラウンドのツインリンクもてぎに臨んだ。

 真夏の暑さとなった金曜、気温35℃近い状況で汗だくになりながら搬入作業を終えたスタッフたちだが、一夜明けて土曜のツインリンクもてぎも、やはりまずまずの晴天に。しかしながら、やや雲が多いこともあって前日よりは多少気温も下がるとの予報が出される中、午前8時35分から1時間のフリー走行がスタートした。

 Project μ/CERUMO・INGINGの2台は、セッション開始と同時に前後してコースイン。中古タイヤで持込みセットとコース状況の確認を行った2台は、まずは平手が4周目に1分36秒350、国本が3周目に1分38秒194を刻んでそれぞれピットインすることに。

 セットアップに修正を加えた国本は、午前8時52分にピットアウト。その3分後には同じく平手もピットを離れる。先にコースに戻った国本は、6周目に1分36秒720にタイムアップ、さらに1分36秒663として15番手辺りにつけ再びピットへ。平手は7周目に1分36秒002として7番手でピットに向かう。

 同じようなタイミングでピットイン&アウトを繰り返すこの日の平手と国本は、午前9時05分に相次いでピットアウト。ここで国本は10周目に1分36秒374とするが、トップは1分35秒台前半という状況の中、ポジション的には13番手と今ひとつという状況が続く。

 その後もピットイン&アウトをしながらセットアップを進めた2台は、終盤になってニュータイヤを投入し予選シミュレーションを行う。セッション残り5分となった午前9時30分、ともにニュータイヤでコースに出た時点で、平手は8番手、国本は15番手というポジションにつけている。

 ここで国本は15周目、1コーナーでややはらんでしまうミスはあったものの、1分35秒724をマークしモニターの6番手にジャンプアップをするが、その後はタイム更新はならず。一方の平手は18周目に1分35秒241にタイムアップしその時点で7番手につける。しかし、ライバル勢のタイム更新もあり、セッション終了の段階で平手は8番手、国本は13番手という結果となった。

 順風満帆のスタートとはならなかったProject μ/CERUMO・INGINGの2台だが、チームは午後のノックアウト予選に向け準備を整えることとなった。

 今回併催の2輪の予選などが終わった午後1時30分、フォーミュラ・ニッポンのノックアウト予選がスタートした。上空の雲は増えているものの、切れ間から射るような日差しがコースを照らしている中、Project μ/CERUMO・INGINGの2台は、まずは20分間のQ1に挑んだ。

 上位13台がQ2への進出となるQ1。予選での上位進出のためには是が非でも突破しなければならない最初の関門に向け、まずはセッション開始と同時に国本がコースイン。平手は約1分後にピットを離れたが、ここではまだ2台ともにユーズドタイヤでのコースインだ。

 計測2周目に1分36秒287をマークし、その時点で3番手につけた国本。同様に平手も2周目に1分36秒459をマークし7番手とし、それぞれアタックに向けたフィーリングをチェックするといったんピットイン。ニュータイヤでのアタックに向けてピットでセットアップ修正とニュータイヤへの換装を行うProject μ/CERUMO・INGINGの2台。待機している間にライバル勢がタイムを上げたため、この段階で国本12番手、平手13番手へとポジションは下がっていく。

 1周のみのアタックを前に、満を持して残り5分の段階でピットを離れた国本、そして平手。国本は1分57秒865、平手は2分00秒403と、それぞれゆっくりとタイヤを温めた2台は、翌周にアタック。国本はスローカーに引っ掛かってしまったものの、1分35秒985で10番手につけると、平手は1分35秒344で6番手に。しかし、ライバル勢も同様にアタックしており、見る間にポジションは下がって行く。

 アタックを終えた国本は、もう1周アタックをと考えるもスローダウンしたマシンがコース上に多くアタックを断念しピットに帰還。平手もピットに戻るが、終了間際に数台のマシンがタイム更新をしてしまったことで、平手は8番手でQ1を突破したものの、国本はなんと15番手にドロップ。予想外のQ1敗退となってしまう。

 無念の予選結果となった国本の分までチームの期待を背負った平手は、午後2時からのQ2に進出。7分間のこのセッションでは、トップ8台にQ3進出権が与えられることとなっている。Q1同様、残り5分となったところでピットを離れた平手は、再びゆっくりタイヤを温めると、午後2時04分にアタックラップに入ると、ここで1分35秒214とここまでのベストラップを刻むことに成功。この時点で5番手とした平手は、最終的に7番手でQ2を終了。見事Q3への切符を手にする。

 10分のインターバルを置いて迎えたQ3。この7分間のセッションの結果が、そのまま明日の決勝のスターティンググリッドとなるだけに、ひとつでも上のグリッドを確保したいところ。平手は再びニュータイヤを履き、またもラスト5分となったところでコースインする。

 午後2時21分、この日最後のアタックに入った平手は、渾身のアタックを敢行。ここで1分35秒211と、Q2のタイムを凌ぐ好タイムをマークした平手は、さらにもう1周アタックを続けるもタイムは1分35秒500で残念ながら更新はならず。Q3進出を果たしたProject μ/CERUMO・INGINGと平手だったが、上位陣の攻防は最高峰らしく熾烈さを極め、惜しくも上位進出はならずこのQ3は7番手に。

 この結果、平手は7番手、国本は15番手という予選結果となったProject μ/CERUMO・INGING。明日は52周の長い戦いとなるが、4列目、8列目というグリッドに別れた2台に過去2戦同様の好レースが期待される。

2012年Round5 予選ドライバー/#38 平手 晃平

 「フィーリングの良かったオートポリスの状態をベースにして今回のもてぎへの持込みセットアップをしてもらったのですが、過去のもてぎで良くなかった部分がかなり改善されていて、今日は走り始めからまずまずのフィーリングで走ることが出来ました。ただ朝のフリー走行、Q1〜Q3を通じて、ブレーキングで少しリヤに不安定な症状があって、それを少しずつ改善して行くことは出来たものの、完全に消すところまでは行かなくて。安心してコーナーに飛び込んで行くことが出来ないために、ずっとその部分を気にしながらのアタックでした。それでもQ3まで進むことが出来ましたし、7番手から決勝をスタートすることが出来るので、明日朝のフリー走行で、決勝を想定したセットにすれば症状が解消する可能性もありますから、そうなればレースでも強いはずとポジティブに捉えて行きたいと思います。明日はなんとかトップ5くらいまでは行きたいですね」

 

2012年Round5 予選ドライバー/#39 国本 雄資

 「朝からバランス的にもあまり良くなかったですし、Q1では他のクルマに引っ掛かってしまって。そのせいで思ったようにアタック出来なかったのが残念です。アタックラップの5コーナーとS字、2カ所で引っ掛かったので、たぶんトータルでコンマ5秒ほどはロスしてしまったと思います。それがなければ、とは思いますがいずれにせよ厳しい一日でした。もう1周アタックしようとしたのですが、その時点で前方にゆっくり走っているマシンがいっぱいいてアタック出来るような状況ではなかったんです。明日は15番手と苦しいポジションからのスタートになりますが、ここは抜きづらいサーキットで厳しい戦いになりそうですが、前回もてぎでは決勝のペースが良かったですし、問題点は分かっているのでなんとか明日のフリー走行で解決して追い上げたいと思います」

監督/立川 祐路

 「平手の38号車に関してはこのところ良くなって来ていますし、今回もQ3まできちんと残ってくれたんですが、トップどころとのタイム差がありましたね。まだ一歩足りない部分というか、上位陣に迫れるようもっとレベルを上げなければいけません。Q2ぐらいまではそれほどタイム差はなかったんですが、やはりQ3でどれだけ最後に絞りだせるかという部分でまだ負けているんだろうと思います。しかし7番手からスタート出来るので、明日は表彰台を目指して欲しいと思います。一方国本の39号車についてはクリアラップがうまく取れなかったようですが、それがなくても朝から今ひとつだったようなので、厳しい戦いになっていたんじゃないでしょうか。なんとか明日のフリー走行で状況を改善して、2セット残っているニュータイヤをうまく使いつつシングルポジションには行って欲しいですね」

 
 
 
 
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